2022/10/06

こんにちは。院長の山田です。
 秋が深まる10月は栗がよく採れる季節。
食べものとして親しまれる栗は、
 染物の材料としても活躍します。
 なかでもイガの部分を使うと、
 落ち着いた風合いの茶色が楽しめるそうです。
ところで、イガのような尖ったものを触ると、
 チクチクとした刺激を感じますよね?
 このような感覚があるのは、
 皮膚に神経が通っているためです。
実は、私たちの『歯』にも神経が通っており、
 「むし歯が痛む」のは、
 この『神経』が関係しているのです。
◆むし歯が神経まで達すると…
むし歯ができた際、
 ズキズキとしたひどい痛みを感じるのは、
 むし歯菌が「歯髄(しずい)」と呼ばれる
 歯の内側の神経組織を攻撃しているためです。
歯髄まで達するほど大きいむし歯ができてしまうと、
 細菌によって神経が侵されてしまうため、
 「歯髄をすべてとり除く処置」をしなくてはなりません。

◆できれば「神経」はとりたくない…
神経をとると、当然ながら
 痛みを感じることがなくなります。
そのため、
 一度「歯髄をとる治療」を経験すると、
 次にむし歯になったときに、小さなむし歯でも
 「痛いからすぐに神経をとってほしい!」
 と考えてしまう方もいらっしゃいます。
しかし、それは大きな間違いです!
なぜなら歯髄には、
 「歯に栄養を運ぶ」という、
 とても大切な役割があるためです。
歯髄をとってしまうと
 本来なら運ばれるはずの栄養が失われるため、
 歯は枯れ木のようにもろくなります。
そうなってしまえば、
 欠けたり、ひび割れたりするなど、
 確実に寿命が短くなってしまうのです。

そう、丈夫で健康な歯でいられるのは、
 歯髄(神経)があるおかげなのです。
◆歯髄(神経)が無くても「むし歯にはなる」!
歯髄(神経)が無くなると痛みを感じなくなりますが、
 「むし歯にならない」わけではありません!
逆に言えば、歯髄をとってしまうと
 むし歯が進行しても、すぐ気づくことができず、
 気づいた頃には、もう歯がボロボロに…
 ということも珍しくないのです。
◆歯の寿命を延ばすために大切なこと
健康で丈夫な歯を残し、
 一生豊かな食生活を送るためには、
 やはり『神経を残すこと』は欠かせません。
もちろん、どうしても我慢できないほど痛むときや、
 重度のむし歯にはやむを得ず神経をとることを
 ご提案させていただくこともあります。
しかし、
 「神経をとればすべて解決!」
…というわけではありません。
むしろ神経をとった歯は、
 むし歯の発見が遅れないように
 定期検診で注意深く
 チェックする必要があります。
また、
 「神経の残っている歯」がむし歯になっても、
 定期検診に通っていれば早期発見ができるため、
 神経をとらずに済む可能性が高まります。

お口には『むし歯』だけではなく、
 『歯周病』をはじめとした
 自覚のない病気が他にも潜んでいます。
定期検診は、そうした
 「隠れた病気」を見つけ出す
 とても重要な機会です。
皆さまの歯を守るため、
 ぜひ習慣づけていただければ幸いです!

理事長 山田 武史
やまだ歯科医院
〒546-0043 大阪府大阪市東住吉区駒川3-1-7
TEL:06-6622-8341
URL:https://www.yamada-dental-clinic.com/
Googleマップ:https://g.page/yamada-shika?gm

 
                    